トレーナールーム 〜 Nutrition - 栄養
プロテインサプリメントは必要？１
プロテインサプリメントはスポーツ選手にとって必要なものなのでしょうか？
プロテインパウダーは主に乳または大豆由来のたんぱく質をパウダー状にしたものです。それに加えて現在では、糖質、ビタミン、ミネラルの バランスも考えたものになっています。また、ＢＣＡＡに注目して作られていたり、コラーゲンやクレアチンといったスポーツ選手に有効とされる成分を含んで いたりと、非常に多種多様な製品が出回っています。
高校、大学のラグビー、バスケットボール、サッカー、陸上などの運動部がプロテインサプリメントを利用しているという話をよく聞きます。顧問の先生が勧めることも多いよう
です。最近では小中学生から飲み始めているということも聞きます。「効果がありますか？」と聞くと「よくわからない」と言う答えが返ってくることがあります。
それでいいのでしょうか？
＜たくさん飲んでも強くなれない！＞
あなたはプロテインサプリメントを体にいいからといって何も考えずに飲んでいませんか?たくさん飲めば飲むほど強くなれると思っていませんか?
だいたいの製品はプロテインパウダー1回分の量が20ｇくらいになっています。
それは平均すると約17ｇのたんぱく質を摂ることになります。
牛乳200ｍｌで飲んだとしたらたんぱく質量は約25ｇです。
みなさんは一日に何回飲んでいますか?
何ｇ摂っていることになるでしょうか?
２５ｇ× 回/日 ＝ ｇ
プロテイン=たんぱく質は、私たちの体を構成している成分としてなくてはならないものです。髪の毛や爪、消化酵素もたんぱく質からできています。ですから、足りなくなってしまうと体がうまく動かなくなってしまうのです。筋肉づくりにも欠かせない成分です。
しかし、いくら必要なものだからといってたんぱく質を摂りすぎてしまうと、筋肉を付けて強くなるどころか、逆に体を壊してしまいます。
なぜなら、体の中に入ったたんぱく質を私たちが使えるようにするために、肝臓や
腎臓は働きっぱなしになってしまうからです。
学校の先生から毎日たくさんの宿題が出たらヘトヘトになってしまいますよね?
それと同じように、必要以上のたんぱく質を摂ることは、これらの臓器をヘトヘトにさせ、病気を引き起こすのです。
＜必要なたんぱく質量の目安は？＞
人 によってそれぞれ体重、年齢、運動の強さや種類などが異なるため、たんぱく質の必要量はみんな同じではありません。したがって、テレビでプロスポーツ選手 がプロテインを飲んでいるのを見て、真似すれば同じようになれると思うのは大間違いです。（プロ並みに体を動かしていれば別ですが…）
必要量は一般的に下の式で求められます。
あなたの体重 ｋｇ×体重1kgあたりの1日のたんぱく質必要量
あまり運動する習慣のない人：１．０１ｇ
持久力系のスポーツをしている人：１．２～１．４ｇ
例；サッカー、マラソン、バスケなど
瞬発力系のスポーツをしている人：１．７～１．８ｇ
例；短距離走、ウエイトトレーニングなど
＜たんぱく質は摂れば摂るほどそれだけ筋肉になるのではない！＞
適量を摂っている人と多すぎる人では、筋肉の量にあまり差はありません。
余分なたんぱく質は脂肪になってしまうかも・・・
たんぱく質はほとんどの食品に含まれています。ですから、よほど偏った食事をしていないかぎり、たんぱく質が足りなくなることはないと考えていいでしょう。
また、食事には栄養補給という役割だけではなく、おいしさ（香り、味、見た目）や満腹感から心を満たすという役割もあります。食事代わりにプロテインサプリメントを摂ることにはそれがありません。
これらのことを考えて、プロテインサプリメントが本当にあなたにとって必要かどうかを見直してみましょう。
＜プロテインサプリメントが必要になるとしたら・・・＞
プロテインサプリメントが本当に必要なときもあります。
①食欲が落ちたとき
十分な栄養が摂れていないでトレーニングをしても効果はありません。そういうときは糖質、ビタミンなどにも優れたものを利用するとよいでしょう。
②運動後すぐに食事が摂れない時
運動直後に糖質とたんぱく質を摂ると、壊れた筋肉を修復しやすく、筋肉づくりによいといわれています。しかし、すぐに食事をするのはほとんど困難です。そのようなときは、糖質も補給できるプロテインサプリメントを利用するとよいでしょう。
③体重計測前の減量時期
レスリングや柔道など、体重制限をしなければいけない競技では、計画的に減量を行っている人でも、計量直前は何も食べないことがあるようです。
そのような時は栄養補給のために利用するとよいで
しょう。脂肪を取らずに筋肉を付けたい時にも適しています。
☆基本は食事から。食生活の見直しは効果的なトレーニングの第一歩です☆
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