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エム食マイスター8月!勝つためのゼリー&ドリンク
スポーツ栄養士おすすめ!勝つためのゼリー&ドリンク
現在では試合前にエネルギーゼリーやスポーツドリンクを摂ることが当たり前になってきました。
しかし、商品によって成分が異なり、試合前よりも後の方がよいものや生活の中で摂るのに適した
ものもあります。スポーツ栄養士からみた、専門的なゼリーとドリンクの選びかたを紹介します。
☆エネルギーゼリーを選ぶポイント
①「エネルギー」のメイン表示
「ビタミン」「ミネラル」「ダイエット」などがメインで表示されているもの、
食物繊維が多いこんにゃく入りゼリーは、普段の生活向きです。
試合前ならエネルギーがとれるものを選びましょう。
目安はおにぎり1個分(160kcal)以上のものです。
②胃にたまりにくいもの
→原材料名に「デキストリン」が含まれるもの
たんぱく質、脂質、食物繊維が0gのもの
デキストリンは糖質の一種で、
おにぎりやパンなどに含まれるでんぷんよりも消化が早く、
多くのエネルギーがとれ、水分が胃にたまりにくくなるのが特徴です。
③エネルギーを効率よく産み出す→ビタミンB1、B2が含まれるものがより◎
エネルギー源である糖質がエネルギーになるときにB1、B2などのビタミンが使われます。
④飲みやすさ→味や形状(ゼリーのやわらかさ)は好みで
形状:すりおろしりんごが入っているもの、ほぼ水分に近い軟らかめのものなど
味:マスカット味、アップル味、ヨーグルト味、レモン味など
栄養素だけではなく、自分が摂りやすいものも選ぶ要素として重要です。
某トップレベル選手は海外の試合でも必ず同じエネルギーゼリーを持参して
摂るようにしています。「何を摂ったら調子がいいか」自身で試しておきましょう。
⑤容量 長時間競技をするなど、おなかがすかないようにしたい場合→多いもの
摂る時間が短いorすぐ動かなければいけない場合→少ないもの
市販のエネルギーゼリーは同じくらいのエネルギー量でも180g~250gまで
容量がそれぞれ異なります。目的に応じて選びましょう。
☆ドリンクは何でもOK?
①甘さ
「カロリーオフ」の表示があるもの
→消化・吸収しにくい甘味料が使用されており、
飲みすぎるとおなかがゆるくなる可能性があります。
甘すぎるもの(40kcal/100ml以上)
→エネルギーはとれますが、胃にたまりやすいため、水分の吸収が遅くなります。
②ナトリウム(塩分)が38㎎/100ml以下でないもの
水分の吸収をよくするには0.1~0.2%の塩分が含まれるとよいとされています。
スポーツドリンクを薄める場合や麦茶など塩分がほとんど含まれないものを
飲む場合は、ひとつまみの塩を入れましょう。
③糖質の種類
商品の裏面に表示されている原材料名を見てみましょう。
原材料名は多く含まれる順に名前が記されています。
デキストリンが多いものは試合前・ハーフタイム、
ブドウ糖、砂糖が多いものは特に試合後におすすめ(試合前、ハーフタイムもOK)です。
果糖が多く含まれるものは摂りすぎるとおなかがゆるくなる方もいます。
④ドリンクの温度
おなかにたまりにくく、水分の吸収がよいとされている温度は5~15℃です。
*おおよそ冷蔵庫で冷やした程度が5℃
日中に飲む場合は少し凍らせて持っていくとよいでしょう。
あまり冷やしすぎるとおなかを下しやすく、パフォーマンス低下につながります。
また、冷たすぎるものを急に大量に摂ると体温が上がりやすいとも言われています。
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